昭和30年頃に余野地区に散在していた無縁の石塔、石仏を供養のため境内に集め約200基を数段の四角円錐状にならべたものである。 これらは広い地域から集められたので大変バラエティーに富み、南北朝時代から明治時代までの仏教各宗派のものが集められている。 注目すべきものは4基の宝篋印塔で、このうち基礎のみ残っているものに文和4年(1355)の銘あがり、他の1基も南北朝時代の様式で基礎部に「木道恵南上人」と刻まれている。 残り2基の宝篋印塔はいずれも室町時代の特徴をそなえている。 また、2基の五輪卒塔婆にはいずれも地縁部の四方に仏像があり、「應安六年二月十六日」(1373)の紀年名がある。 また、一石五輪塔の地蔵尊を刻んだものがあり、本町では珍しいものである。 平成5年11月 豊能町教育委員会 |
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