須佐入江(すさのいりえ) 琵琶塚の南をいふ。今はみな田園となる。『万葉集』いまだ国を考へず。
『大木集』下総・尾張の両国。『大名寄』摂津国。
    『万葉』    あぢのすむ須抄の入江のこもりぬのあないきづかしみずひさにして
    『続古』    冬くれば須佐の入江のこもりぬも風寒からしつららゐにけり    権大納言顕朝
 この歌『類字和歌集』に摂津とあり。契沖の『吐懐編』に難じて日く「これは『万葉集』第十四東歌に、あぢのすむすさの入江の歌を用ひらる。
国末勘たれども、東歌なれば摂津にはあらず」云々。
 『続古』  夜を寒みすさの入江にたつ千鳥空さへ氷る月になくなり   読人しらず
       みさごゐる渚沙の入江にみつ汐のからしや人に忘らるる身ぞ  愛蓮法師  
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