佐比江(さびえ)兵庫津にあり。この地は上方よりの入口にして、つねに賑し。
茶亭・花魁の家所、所に見えて、琴・三弦をならし、旅客の袖をひく。
 『後撰』    としなへてにごりだにせぬ佐比江には玉藻かり得て今ぞ澄むべき  忠 岑






                                     明治2年(1869)兵庫津絵図

佐比江(さびえ) 神戸市兵庫区佐比江町
湊川に接する東に俗に船入とやばれる小港があり、かつて兵庫の入り口にあたり、多くの娼家があった。
「清からぬ入り江」の意味で「さび江」と呼ばれたという。

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