長田神社(ながたのじんじゃ) 長田村にあり。西国街道の北側に鳥居あり。
これより左右並松二町ばかりありて、長田の民家を経て本社に至る。
  『夫木』   雨露もめぐみあまねき時にあひて長田の里に早苗とるなり    兼 仲  
祭神事代主命 (『延書式』日く「名神大、月次、相昔、新嘗」。例祭八月十八日。長田・西代・東尻池・西尻池・池田・西須磨等六ヶ村の生土神とす。
摂社 二前本社に祭る。末社 松尾・天照大神・八幡・出雲大社神。鳥居額 小野道風の筆なり。石灯炉 拝殿の西にあり。むかし村上天皇の御寄附。
『日本紀』云ふ、
 事代主、神功皇后に?へて云って日く、吾を御心の長田国に祠れ。すなはち葉山媛の弟、長媛をもって祭らしむ云々。
『三代実録』云ふ
「長田の神、従五位上を授け奉る」云々。  
祉記に云ふ「村上天皇応和三年七月十五日、雨を長田杜に祈る。この時社前の灯炉を寄附したまふ」云々。
また弘仁年中、淳和帝詔を下してここに神鏡を収めたまふ。また将軍頼朝公、神輿を営み、ならびに神鏡とともに寄附したまふ。その後、将軍尊氏公も榊鏡を奉納あり。
神宝には神功皇后御所持の不滅貝といふあり。三韓より携へ帰り当社に蔵めたまふ。これを頂戴すれば安産の霊応あり。
当社の御神は神代のゆゑをもつて、漁釣に利ある事を守り、帆波を鎮めたまふ奇特あり。


一の鳥居


狛犬 馬場先鳥居は、狛犬、灯籠ととも平成7年1月17日午前5時46分兵庫県南部地震により倒壊し、平成10年12月に復元されました。


参道 西国街道から苅藻川に沿って参道が延びています。


長田神社(ながたじんじゃ) 神戸市長田区長田3-1-1
『延喜式』神名帳の攝津国八部郡の名神大社。
住吉・広田・生田神社とともに『日本書紀』では神功皇后創祀の神社とされる。


白木の鳥居


神門


拝殿 昭和13年に再建された社殿は神戸大空襲にも難を逃れました。


本殿  祭神:事代主神


蛭子社 祭神:蛭子神


出雲社 祭神:大國主神


楠宮稲荷社 祭神:倉稲魂神


御神木 楠は瀬戸内に生息する赤エイが苅藻川を遡り化身したと伝えられ、以来、常食であった美味な赤エイを断って願を掛けると願いが適うと信仰さる。


月読社 祭神:月読神


松尾社 祭神:大山咋神・春日大神


神楽殿 古伝によれば「鶏鳴の聞こゆる里は、吾が有縁の地なり」とのお告げにより、にわとりが神の使いと尊ばれ、当社の氏子は鶏や卵を食さず、戦前境内に鶏が放たれ「にわとりの宮」として親しまれたという。


遥拝所


絵馬殿 何故か車庫となっています。


東鳥居 商店街からの入り口です。


長田商店街 昭和25年に造られた鳥居型のアーチは、代を重ねて長田のランドマークになっています。


境内は船の形になっています。
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