事代主神祠(ことしろぬしのやしろ) 西須磨、前田氏、後園にあり。傍に古松あり。高さ数丈。
また、神功皇后御社あり。皇后三韓退治の時、御凱陣にここに立ち寄らせたまひ、出雲国より、事代主命の神を迎ふペしと詔あれば、前田が祖先、出雲よりここに勧請すといひつたへり。その証、旧記に分明ならずといへども、この家にいひ伝へり。
また、むかし祭事ありて、神輿をわたし、藁人形三千三百三十三を拵へ、これを散々に伐る。すなはち三韓退治の真似なりとぞ。この例今は絶えてなし、詳らかならず。
 この神は釣を司りたまふと聞きて
   土佐針にかかるや土佐の初かつを     縮 海
   釣竿の糸にさはるや夏の月     加賀千代
   釣人にならぴて河鹿聞く夜かな     闌 更



元宮長田神社(もとみやながたじんじゃ)  神戸市須磨区天神町5-2
祭神:事代主命

『武庫郡誌』
無格社長田神社
西須磨字上町(前田家の背後)に在り、4月23日を以て祭典を執行す。所伝に依れば、神功皇后三韓より凱旋の途次茲に立ち寄り給ひ、出雲国より事代主命を迎へ奉るべしとの詔あり、由りて前田家の祖先之を勧請せしが、後今の神戸市長田なる長田神社に遷座し奉りしものなりと。以後ここを元宮と称し、毎年長田神社の祭典には此處へ神輿の渡御あり。
昔は祭典に麦藁人形三千三百三十三箇を作り、之を斬り捨てて三韓征伐の状を模したりと伝ふ。
明治6月8日無格社に列せらる。境内七十七坪あり。 
HOME > 巻之八 八部郡
inserted by FC2 system