安養寺(あんようじ) 同じ荘原野村にあり。真言宗醍醐三宝院に属す。
本尊大日如来 仏工湛慶の作。脇士二天を安ず。
鎮守天王祠 この所の生土神とす。傍に金鼓堂あり。勒に日く、長禄二年鋳。



安養寺 神戸市北区山田原野
明治8年に廃寺になって、仏像の多くは成道寺に、また、弁慶が長刀の先に陣鐘替わりにしたという「弁慶の鐘」は須磨寺に移された。
寺跡には室町時代の宝篋印塔と五輪塔が残されている。


元、当国山田村安養寺の鐘なり 。
一谷合戦のとき武蔵坊弁慶こえを長刀の先にかけ前に提灯を吊して鵯越を担ぎまわりて陣鐘に代用せりと言ふ。
世俗に釣合わざるを提灯に釣鐘といふは是より始まると言ふ。
星霜八百年、此鐘老朽してヒビ割れを生じたるを以て昭和57年宝物殿に納め、替って新鐘を模刻鋳造す。
                                 須磨寺
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