HOME > 巻之七 菟原郡


祥竜廃寺(しようりゆうはいじ) 篠原村にあり。本尊地蔵菩薩は、この寺の開基、法道仙人の作なり。
もと当寺は広国山と号し、大檀那は防長の領主、毛利侯の北の方の菩提所なり。今に位牌あり。
その外、将軍家よりの御寄附の宝器あり。一年の火災に罷りて、堂舎灰燼となつて、今再建なし。
この地は郡内の高みにして、大坂・堺および灘の浦々、兵庫・須磨・一谷まで、一眼の中に遮ぎりて、真妙の勝邑なり。




祥竜寺(しょうりゅうじ) 神戸市灘区篠原北町3-6-2
臨済宗妙心寺派 宝珠山 
祥龍寺は法道仙人(645年頃)の開基と伝えられ古くは広國山と号す。
『大阪・堺・須磨・一の谷まで一眸の下に遮る真妙の勝邑』として、平清盛の頃寺運大いに盛んであった。
応仁年間(1467年頃)若林氏が復興し、更に元禄9年(1696年)松平大膳太夫大江吉広(毛利氏)の助力で堂宇を整えたが、明治初年に廃寺となる。
後昭和2年、当時の妙心寺派管長五葉愚溪老師が鈴木よね刀自等の喜捨を得て再興し今日に至っている。


大玄関


本堂 本尊;観音菩薩


地蔵堂 本尊:延命地蔵菩薩


水天宮


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