HOME > 巻之七 菟原郡


御影山(みかげやま) 菟原社より北の山をいふ。住吉神、ここに影向したまふにより、御影山といふ。
一説には、聖穂太子の母公、生身の阿弥陀仏を拝まんとて、西方を念じたまふ。至信ありけるにや、この山の嶺より弥陀の尊影あらはれしより御影山といふ。世に山越弥陀といふはこの緑なりとぞ。これ浮図の俗談にして取るペからず。
御影山の古詠多し。山城賀茂の御影山を詠めり。
『摂関群議』にも山城の御影山の古歌を出だせり、かの書には、かうやうなる相違ほぼ多し。   








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