釈迦院(しやかいん) 才田の尊鉢村にあり。什宝に古鉄鉢あり。伝へ云ふ、釈尊在世の所持にて青木侯の家臣寄附と云ふ。ゆゑに地名を尊鉢といひ、寺を釈迦院となづく。
尊鉢窟(そんばちのいはや) 同所にあり。俗伝に日く、むかし釈迦如来転法輪所として聖徳太子の御時渡来せし釈尊の鉄鉢一器をこの窟に入れ置き、末世弘法の証としたまふ。後世これを掘り得てこの寺に安す。この窟の中広大にして入るもの出づる所をしらず。今は常に入口を閉ぢて容易く入る事を禁ずるなり。一説に上古王侯の陵墓にして、後世発いて窟となしけるなり。河内高安郡にはこの類多し。



釋迦院(しゃかいん) 池田市鉢塚3-4-6
高野山真言宗 鉢多羅山 若王寺(はったらさん にゃくおうじ) 通称 尊鉢厄神(そんぱちやくじん)
神功皇后が大陸からもたらした釈迦の仏舎利を納めた多羅宝鉢を石窟に納め(鉢塚)たのを、奈良時代に行基が霊夢で見出し、聖武天皇の勅を得て寺院を建立し、その鉄鉢を安置して、鉢多羅山若王寺釈迦院と名づける。


山門


鐘楼 
梵鐘は寛永九壬申(1632)年の銘があり、市内における最も古いものの一つ。


本堂 平成12年(2000)新築。


狛犬


除厄殿 拝殿


除厄殿 本殿 
若王寺の境内に鎮守八幡宮があり、豊臣秀吉朝鮮の役に際して北の政所が戦勝祈願をこめられた秘仏・本地厄神明王を祀る。


宝筐印塔  
藤原景正の墓と呼ばれる、花崗岩製の鎌倉時代の石塔。 昭和10年、国の重要美術品に指定。


虚空蔵堂  本尊:虚空蔵菩薩


護摩堂


護摩壇


HOME > 巻之六 豊島郡
inserted by FC2 system