西明寺(さいみようじ)下食満村にあり。浄土宗。
法然上人讃州より帰洛のとき、ここに一夜逗留したまひ、善導大師および、我が肖像を彫刻したまひ、ここに遺したまふ。
今、当寺の本尊とす。







西明寺(さいみょうじ) 尼崎市食満6-11-28

浄土宗知恩院の末寺で、文治年間(1185〜90)に創建され、宗祖法然上人による開基と伝えられています。
法然聖人遺蹟として地域の信仰を集めるとともに、川辺西国21番札所となっています。
本尊は鎌倉時代の阿弥陀如来立像でしたが、先年惜しくも焼失し、昭和59年、阿弥陀如来座像及び観音・勢至両菩薩像を新たに刻みました。

なお奇跡的に焼失を免れた秘仏法然上人立像(高さ39cm、鎌倉時代)が祀られています。
元は彩色されていたかと思われますが、現在は全体が黒くなっています。
寺伝によれば、建永2年(1207)上人が土佐へ配流される途中の神埼での法話を聞いて、その罪業を恥し、神崎川に見を投じたという5人の遊女の霊を弔うため、神崎ゆりあげ橋の橋杭を材にして自刻したと言われています。
当時の神崎遊女に関する旧記などについての記録類、古文書などは散逸し、現在は残っていません。
  尼崎市教育委員会



本堂 本尊:阿弥陀如来




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