九頭の社の由来 清和源氏の祖源満仲公が天禄元年(970)摂津国守に任ぜられたとき、住吉大神のお告げによって矢を放ちました。 矢は、五月山の西北にある河水をたたえた湖に光を放つて落ちその湖の主として住む雄雌2頭の龍の内1頭に当たりました。 1頭はこの地で死に1頭は山を突破り、湖水は鼓を打つような音をたててたきとなつて流れ出ました。 湖水の水はひき多くの田畑が出来ました。 村人等は九頭竜のお陰で田畑のひらかれたのを感謝し九頭竜明神とあがめおまつりしたのがこのお社です。 御神体の御霊は、九ツの霊石をお祀りして首から上野病にきく神として信仰され、頭痛・歯病・眼の病等の平癒にきくと伝えられ、最近は人知れずこつそりと頭のよくなるようにと祈る若者たちのおまいりが多いようです。 九頭龍の、ありがたや願いをここに 神の霊験あらたなりけり 読人不知 附 突破つて逃げた1頭は小戸神社の境内に白竜社としてまつられています。 また対岸の部落は矢問といいますが満仲公が放たれた矢を問いながら訪ねてこられたので矢問と名付けられました。 福本賀弘記 |
HOME > 巻之六 河辺郡 |