猪名寺(ゐなでら) 猪奈寺村にあり。法園寺といふ。古は伽藍巍巍々たり。
今古礎あり。その中に方一間余の石あり。土人云ふ、大塔の礎なりとぞ。
本尊薬師仏 行基の作。座像。長一尺。
初め、法道仙人大化年中に開創し、その後、行基ここに止住して、諸堂荘麗たり。
天正の荒木が兵火に躍りて灰燼となる。
今小堂一宇に天王祠あり。これを生土神とす。



猪名寺廃寺(いなでらはいじ) 尼崎市猪名寺1-31 



伽藍配置は「法隆寺式」で、塔と金堂は東西に並び、これを中門からでる回廊が囲み、講堂がその北側に配されています。
塔心礎は円形凹状柱座をくりこみ、柱座とは別に同一石面上に舎利孔をもっています。また各基壇や周囲の階段は凝灰岩でつくられています。
出土した遺物の大半は瓦類で、白鳳時代〜室町時代にわたっています。特に白鳳時代の軒瓦は、「川原寺式」とよばれているものです。
寺域全体については未調査のため詳しいことはわかりませんが、阪神間では最もよく旧状をを残している廃寺跡です。
伽藍は天正6〜7年(1577〜)の荒木村重と織田信長の戦の際に焼失したものと思われます。   尼崎市教育委員会





法園寺(ほうおんじ)   
真言宗御室派 猪名野山 



猪名野神社(いなのじんじゃ) 猪名野神社元宮
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