水無瀬川(みなせがは)広瀬村にあり。むかしは関戸院を山城・摂津の界なりしが、今はこの川を城摂の界とす。
水源尺代村一の瀬より流れて水無頼滝となり、広瀬を歴て淀川に入る。
『万薬』
うらぶれて物はおもはじみなせ川有りても水は行くてふ物を
読人しらず
『古今』
水無瀬川ありて行く水なくはこそつひにわが身を絶えぬと思はめ
同
『千載』
人ごころ何をたのまで水無瀬川せきの古ぐひ朽ち果てぬらん
藤原もととし
『新古』
見わたせば山本かすむ水無瀬川夕は秋と何おもひけん
太上天皇
『新勒』
深からじ水無瀬の河の埋木は下の恋路に年ふりぬとも
康資王母
水無瀬川(みなせがわ) 大阪府の高槻市および三島郡島本町を流れる淀川水系の一級河川。
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巻五 島上郡