磐手故宮(いはでこきゆう)  同村にあり、字を御所屋敷といふ。あるが日く、後鳥羽院ここに行宮したまふとなり。
    『続千載』     かくとだにいはでの杜の凩によそよりちらんことのはもなし    正三位為実
    同     思ふこといほでのもりの紅葉ばは忍ぶる色のふかきとをしれ    津守国基
    同     思ひかね心ひとつにくるしきは人にいはでのもりのしめなは    前中納言為方
   『続古』     君にしも秋をしらせぬ津の国のいはでの杜の我が身ともがな    馬内侍
   『夫木』     しばしともいほでの杜の紅葉ばは色に出でこそ人をとめけれ    源朝綱


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