敷屋町亀祭(しきやちようかめまつり) 阿波座掘敷屋町茂左街門橋の南詰に元禄年中五尺余の大亀来る。
人々これを憐れみて首に大坂敷屋町といふ札をつけて河口の沖へ放つ。年歴て西国方の漁師来り云ふやう、ある時地引の網に大砲を獲たり。
札に大坂敷屋町とあり。町の者初めのやうすを語れば漁人もかへりてまた放ちやりぬ。これより毎年四月酉の日に祭をつとむ。
その後この町中水火の難なしとぞ。
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