西山宗因墓(にしやまそういんのはか) 天満西寺町西福寺にあり。
延宝の頃の人にして誹諧をもって世に鳴る。檀林風(だんりんふ)と号す。
その頃鎮戸に芭蕉翁、洛に言水(ごんずい)、難波に宗因とて名句多し。
法印探幽が女を妻として、画もまた一風流あり。天和二年三月二十八日没す。年七十三、一説に七十八歳。
  朝夕の人もめづらしけさの春   宗因
  夏の夜や東はなしに月は西      同
  有明の油ぞ残るほととぎす       同
  峯入りは宮も草鞋の旅路かな   同
  しら霞や無分別なる置き所       同



西福寺(さいふくじ) 大阪市北区兎我野町7-8.
易往山 浄土宗知恩院末寺 本尊:阿弥陀仏。
慶長17年(1612)魯念上人の創建。


西山宗因墓
 実庵宗春処士  真山宗岷
 実省宗因法師  観光昌察処士
 観光宗純処士  宗光昌林処士

HOME > 巻之四 大坂
inserted by FC2 system