浪花男(なにはをとこ) 風俗は美服を好まず、稼穡(かしょく)を励み、万物の交易自在なり。
天正の末、豊太閤御在城の後、武雄の気格を亡はず。意気慷慨(かうがい)して侠流(けふりう)を貯へ、三尺の童子も頼んで引くべからずの義英あり。
むかしより何某の壯士(をとこだて)などといふ輩、人口に膾炙す。今も社首(おやぢぶん)の號(が)絶えず。
万葉  わがきぬを人になきせそ網引する難波男の手にはふるとも  高安王
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