藤棚観音(ふぢたなのかんおん)谷町粂(すじ)玉木町にあり。知勝院と号す。
本尊観世音は春日の作、長二尺六寸。 境内に紫藤の棚あり。ゆゑに名とす。



観音坂 大阪市中央区谷町6-5
桃園公園の東に、藤の棚観音で親しまれた和勝院という観音堂があり、本尊の千手観音は大阪観音めぐり16番であった。
この寺は天台宗、清涼山と号し、天正年間豊臣秀吉の朝鮮出兵に際し、戦勝祈念のため建立したもの。
観音堂となる前は池で、この池で子どもを死なせた親が藤を植えて供養したと云われ、観音堂境内にも藤棚を設けていた。
文久3年(1863)焼失し、新町北通1丁目に移転。
その後、観音像は箕面市の宝積院を経て近年、大阪に戻ってきた。



藤棚観音
平安時代の木造天部立像を観音菩薩に改変している。
浄円寺蔵(大阪市淀川区新北野3-10-4)






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