鯨橋(くぢらのはし) 小松村瑞光寺堂前にあり。
宝暦年中、紀州熊野浦より寄附しける。
初めは橋板ともに鯨にてありしが、近き頃朽ち損じて今は石板となる。高欄左右鯨の腮(あぎと)なりとぞ。
その尺丈余、色黒く難波一州の名寄なり。






瑞光寺(ずいこうじ) 大阪市東淀川区瑞光2-2-2
臨済宗妙心寺派 天然山
聖徳太子の創建と伝え、三宝寺の堂宇の一つ。
建武の頃焼失。
寛永20年(1643)伊予の国の天然が庵を結び、観音を本尊とした指月寺と名付けた。
享保14年2世北禅的和尚の頃、松林から毎夜霊光が放たれていたことから寺号を天然山瑞光寺に改める。
10世海印和尚の弘化3年(1846)の頃、全盛を誇る。
昭和20年6月7日の空襲で本尊を除いて、全てを失う。








雪鯨橋(せつげいきょう)
宝暦6年(1756)3世潭住知忍が南紀を行脚し、太地浦に錫杖をとどめると、村長覚右衛門と網元の次右衛門から豊魚祈願を懇願され、2週間祈祷すると、たちまち太地浦に鯨が押し寄せ、漁民たちは黄金30両と鯨骨18本を贈った。
知忍はこの鯨骨で橋を造り、鯨の冥福を祈ったという。



この骨は第5代目鯨橋の蘭干部分です。扇骨(肩甲骨)といいます。
新しい第6代目鯨橋は2004年北西太平洋(北海道沖)の調査捕鯨で捕獲されたイワシクジラの下アゴ骨と扇骨を
2005年南極海で捕獲されたクロミンククジラの脊椎を利用しています。  鯨橋・瑞光寺



本堂  本尊:十一面観音

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