母恩寺(ぼおんじ) 滓上江村にあり。法皇山と号す。浄土宗。女僧住職す。
本尊阿弥陀仏 恵心の作、立像、長三尺ばかり。
当寺は後白河院の御本願にして、御母待賢門院御菩提の為草創したまふ。
かの帝、御母公の恩恵を報ぜん為とて寺号としたまふなり。
名物に綿帽子を製造す。清白にして世に名高し。







母恩寺(ぼおんじ) 大阪市都島区都島本通1-20-22
仁和3年(1168)に、後白河法皇が、高野山に参詣される途中、とくにこのあたりの景色を好まれ、ここに生母・待賢門院の菩提のためにこの寺を創建されました。
寺の名前は「母后報恩」の意味はこめられています。 往時は12の坊舎を有する大伽藍で、代々住職は皇女が勤める尼寺でした。
淀川の洪水や兵乱でしだいに勢いが衰え、一時は荒れ寺となっていたこともありました。
寺宝として後白河法皇と待賢門院の画像のほか、享保4年(1719)の略縁起などがあります。



本堂 本尊:阿弥陀仏


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