味原郷(あぢはらのごう) 東生郡の郷名なり。
『和名類聚』云ふ「古市・郡家・酒人・味原・余戸」と出でたり。大己貴命の御子、味耜高彦根命天降りたまふ神代の名なるペし。味耜の字を象りて味原とよぷにや。
『神代巻』日く、
味耜高彦根神、容貌正に天稚彦平生の儀ひに類たり。ゆゑに天稚彦の親属妻子皆謂はく、吾君なほ在しけりと。すなはち衣帯に攀牽り且つ喜び且つ慟ふ。時に味耜高彦択神忿然り作色りして日く、朋友の道理宜相弔ふ。故らずして遠くより起哀しむ。何為ぞ吾を亡しき者に誤つといひて、剣せる大葉刈を抜きたまふ。 刈、これを我里と云ふ。またの名神戸剣。  







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