風吹不動石像（かざふきふどうのせきぞう）　同所太平寺境内にあり。医師北山寿俺が墳なり。
背面に文あり。また堂内に同じ風吹不動の木像を安ず。
また祇空翁の文墳あり。この辺を蛇坂といふ。今口縄と書す。








太平寺（たいへいじ）　大阪市天王寺区夕陽丘町1-1

護國山(ごこくざん) 曹洞宗 創草は四天王寺の寺域にあった一堂宇。
弘治元年(1555)ころには真言宗の隆翔寺としてあり、寛文3年(1663)、加賀国大乗寺21世超山�ｧ越(ぎんえつ)大和尚が復興。
曹洞宗に改め譲国山太平寺と称した。


本堂　 本尊：釈迦如来　
昭和20年の戦災で焼失し、昭和57年復興す。虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)は十三参りで親しまれている。


開山堂


北山不動明王 　大阪南方不動尊
「医は仁術」を身を以て示した名医、北山寿安(きたやまじゅあん)が萬民救済の誓願を込めて建立した。


加賀藩蔵屋敷内にあった天満宮を移したもの。
神殿や拝殿は空襲で焼失し、石の鳥居だけが残った。



祇空翁文塚（ぎくう）　　稲津祇空　俳人。




口縄坂(くちなわざか)

坂の下から眺めると、道の起伏がくちなわ（蛇）に似ているところから、この名が付けられたという。附近の浄春寺には暦学者麻田剛立、画家田能村竹田、春陽軒には国学者尾崎雅嘉、太平寺には医家北山寿安ら、江戸時代に活躍した先人の墓がある。また、梅旧院には芭蕉の供養碑もみられる。